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01.03.Arduino【LED】| インストールとLチカ

【初心者向け】クムクムロボットで始めるArduino C言語プログラミング入門 #01:環境構築からLチカまで徹底解説

プログラミング教育や組み込みシステム開発の現場で注目を集める二足歩行ロボット「クムクム(Qumcum)」。本記事では、このクムクムを使ってC言語とArduinoの基礎を学ぶシリーズの第一弾として、開発環境の構築から、ハードウェア制御の第一歩である「Lチカ(LED点滅)」までの手順を詳細に解説します。

AI時代においても、ハードウェアを直接制御するC言語の知識は、IoTデバイスやロボティクス分野で不可欠なスキルです。ChatGPTやGeminiなどのAIツールを活用しながらプログラミングを学ぶための基礎知識としても、本記事の内容は役立つでしょう。

1. 今回学ぶことの概要

本記事では、以下のステップで学習を進めます。

  • Arduino IDEのインストール:Windows PCでの開発環境セットアップ
  • クムクムロボットとの接続:PCとロボットの物理的な接続と認識
  • ボードとポートの設定:Arduino Leonardoとしての認識設定
  • Lチカの実装:C言語によるLED制御プログラミングと動作確認
  • プログラムの応用:点滅速度の変更によるパラメータ制御の理解

これらは、組み込みエンジニアとしてのキャリアをスタートさせるための最も基本的な、しかし最も重要な手順です。

Arduino IDEのインストールと環境構築

プログラミングを始める前に、人間が書いたプログラムコードをロボット(コンピュータ)が理解できる機械語に翻訳するためのツール「IDE(統合開発環境)」を準備します。

公式サイトからのダウンロード

まずはArduinoの公式サイトにアクセスします。サイトのデザインは更新されることがありますが、「Software」メニューから「IDE」を選択し、ダウンロードページへ進みます。

Windows 10/11を使用している場合は、「Windows Win 10 and newer, 64 bits」などのインストーラーを選択します。ダウンロード時に寄付を求められる画面が表示されることがありますが、「JUST DOWNLOAD」を選択すれば無料でダウンロード可能です。

インストール手順

ダウンロードしたインストーラー(exeファイル)を実行します。ライセンス契約書に同意し、インストール先などをデフォルトのまま進めれば、数分でインストールが完了します。完了後、デスクトップなどに作成されたアイコンからArduino IDEを起動しましょう。

クムクムロボットの接続と設定

開発環境が整ったら、実際にロボットをPCに接続します。

USB接続と認識

クムクムの背中にあるMicro USBポートとPCをUSBケーブルで接続します。接続時、Windows側で「ピコン」というデバイス認識音が鳴ることを確認してください。
注意点:使用するUSBケーブルは必ず「データ通信対応」のものを使用してください。「充電専用」のケーブルでは通信ができず、プログラムの書き込みが行えません。

Arduino IDEでのボード設定

Arduino IDE側で、接続したクムクムを正しく認識させる設定を行います。

  1. ボードの選択

    メニューバーのツール(Tools) > ボード(Board) > Arduino AVR Boards > Arduino Leonardo を選択します。クムクムの制御基板はArduino Leonardo互換であるため、この設定が必須です。

  2. シリアルポートの選択

    ツール > シリアルポート(Port) > COM〇〇 (Arduino Leonardo) と表示されているポートを選択します。

    ※ポート番号(〇〇)はPC環境によって異なります。もし「Arduino Leonardo」と表示されたポートが見当たらない場合は、Windowsのデバイスマネージャーを開き、「ポート(COMとLPT)」を確認してください。

C言語によるプログラミング実践:Lチカ

環境が整ったところで、いよいよプログラミングです。ハードウェアの世界では、画面に文字を出す「Hello World」の代わりに、LEDを点滅させる「Lチカ」が最初の儀式となります。

まずは「無」を書き込む

クムクムには出荷時にデモプログラム(常に動作や点滅をするプログラム)が書き込まれている場合があります。まずは、何も処理を行わない空のプログラム(スケッチ)を書き込んで、ロボットを静かな状態にします。

void setup() {}void loop() {} だけの状態で、画面左上の「→(書き込み)」ボタンをクリックします。コンパイルと転送が完了し、クムクムのLEDが消灯すれば、新しいプログラムを受け入れる準備は完了です。

LED点滅プログラムの作成

クムクムのRGB LEDを制御するコードを記述します。クムクムのハードウェアマニュアルによると、RGB LEDは特定のアナログピン(A0, A1, A2など)に割り当てられています。

基本的なLチカのコード構造は以下の通りです。

  • setup関数:起動時に一度だけ実行される設定部分。ここで各ピンを「出力モード(OUTPUT)」に設定します。
  • loop関数:電源が入っている限り永遠に繰り返されるメイン処理部分。

具体的には、digitalWrite(ピン番号, HIGH); でLEDを点灯させ、delay(ミリ秒); で待機、digitalWrite(ピン番号, LOW); で消灯、という命令を組み合わせます。動画内では、公式サイトやマニュアルからサンプルコードをコピー&ペーストして動作確認を行っています。

動作確認とパラメータの変更

コードを書き込むと、クムクムの胸のLEDが赤・青・緑とカラフルに点滅を始めます。これが確認できれば、ハードウェア制御の第一歩は成功です。

応用:点滅速度を変えてみる

プログラミングの面白さは、数値を少し変えるだけで現実世界の動きが変わる点にあります。動画の後半では、delay(200);(0.2秒待機)となっていた部分を delay(1000);(1秒待機)に変更しています。

再書き込みを行うと、LEDの点滅リズムがゆっくりに変化します。この「コーディング → コンパイル → 書き込み → 現実の動作確認」というサイクルこそが、組み込みプログラミングの学習サイクルです。

学習のポイントと今後の応用

なぜC言語なのか?

Pythonなどのスクリプト言語がAI開発では主流ですが、ハードウェアの制御やOSに近い部分では、依然としてC/C++が業界標準です。メモリ管理や処理速度の面で優位性があり、今回のArduino言語もC++をベースにしています。ここで基礎を学ぶことは、将来的にAIエッジデバイス(AI機能を搭載した小型ハードウェア)を開発する際にも大きな強みとなります。

トラブルシューティングと注意点

  • 書き込みエラー:ポート選択が間違っているか、別のアプリがポートを占有している可能性があります。USBを抜き差ししてポート番号を確認し直しましょう。
  • 反応がない:USBケーブルが断線していないか、充電専用ケーブルではないかを確認してください。
  • 構文エラー:C言語は全角文字(全角スペースなど)に敏感です。コードは必ず半角モードで入力し、行末のセミコロン(;)忘れに注意しましょう。

次へのステップ

今回のLチカで、ロボットへの出力(Output)を学びました。次は、センサーを使った入力(Input)、例えば「手をかざしたら音が鳴る」「暗くなったら光る」といった、外界の状況を判断するプログラムへとステップアップしていきます。これが「ロボット」や「AI」の知能の原型となります。

クムクムとC言語を使った学習は、単なるコーディングだけでなく、コンピュータが動く仕組みそのものを理解する最適な教材です。ぜひ、自分だけの色やリズムでLEDを光らせる実験から始めてみてください。

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