AI(Gemini)とC言語で実現する!ロボット「クムクム」に太極拳を踊らせるプログラミング入門
近年、生成AIの進化により、プログラミングのハードルは劇的に下がっています。本記事では、プログラミング学習用ロボット「クムクム」と、GoogleのAI「Gemini」を活用して、複雑な動きである「太極拳」をC言語で実装するプロセスを解説します。初心者の方でも、AIを「副操縦士」として活用することで、高度なサーボモーター制御をどのように実現できるのか、その概要から応用までを詳しく見ていきましょう。
1. 学ぶ内容の概要:AI×ロボット制御の新しい形
今回のプロジェクトの核心は、「AIに抽象的な指示を与え、具体的なC言語のコードを出力させる」ことにあります。動画では、以下のステップで学習が進められています。
- 自然言語による指示(プロンプト): 「太極拳のようなゆっくりとした動き」「中華風のメロディ」といった抽象的なイメージをAIに伝えます。
- マイクロ秒単位のパルス制御: サーボモーターの動きを「カクカク」させず、滑らか(ぬるぬる)に動かすための「writeMicroseconds」関数の活用。
- ハードウェアの制約設定: ロボットが壊れないよう、サーボの可動範囲(角度)をあらかじめ指定する手法。
2. 詳細解説:滑らかな動きと音楽の同期
動画内では、Geminiに対して非常に具体的なプロンプトを投げています。特筆すべきは、単に「動かせ」と言うだけでなく、「マイクロ秒(Microseconds)制御」を指定している点です。
滑らかな動き(ぬるぬる制御)の仕組み
通常のサーボ制御では「degree(角度)」指定が一般的ですが、これでは階段状の動きになりがちです。C言語の writeMicroseconds を使い、for 文などのループ内で微細にディレイ(遅延)をかけることで、太極拳特有の「スローかつ円滑な動き」を再現しています [02:04]。
マルチタスク風の処理:メロディとアクション
太極拳の雰囲気を出すために、ペンタトニックスケール(五音音階)を用いた「中華風メロディ」をBGMとして流しています [01:32]。Arduinoなどのマイコンボードで、スピーカー(D12ピン等)から音を出しながら同時にサーボを動かすという、実践的なプログラム構成をAIが一瞬で生成する様子が確認できます。
3. 実装時の注意点とトラブルシューティング
AIは非常に強力ですが、出力されたコードをそのまま流し込む際には、以下の点に注意が必要です。
- サーボの限界角度(リミット): 動画内でも指摘されていますが、足の関節(2, 3, 5, 6番など)に無理な角度を与えると、ロボットの故障につながります [02:57]。プロンプトで「70度から110度の間」と制限をかけることが重要です [01:05]。
- ピンアサインの確認: AIが提案したピン番号(スピーカーがD12など)が、実際のクムクムの基盤構成と一致しているか、書き込み前に必ず目視確認しましょう [02:44]。
- 電力不足: 多くのサーボを同時に、かつ細かく動かすため、電池残量が少ないと挙動が不安定になる場合があります。
4. 応用への道:さらなる高度な制御へ
今回の成功体験をベースに、さらに以下のようなステップアップが可能です。
- 他AIとの比較: 動画内でも言及されていますが、同じプロンプトを「ChatGPT」に入力し、出力されるコードの「滑らかさ」や「アルゴリズムの癖」を比較することで、より最適なコードを見つけることができます [01:50]。
- センサーとの連動: 距離センサーを使い、「人が近づいたら太極拳を始める」といったインタラクティブな動作への拡張。
- ポーズの最適化: 今回はAI任せの動きでしたが、実際の太極拳の型(二十四式など)の数値を細かく指定することで、より本格的な演武ロボットへと進化させることができます。
プログラミングは「構文を覚えること」から「AIを使いこなして目的を達成すること」へとシフトしています。クムクムとGeminiの組み合わせは、その第一歩として最適な教材と言えるでしょう。



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