入門Scratch

13.MOTORコントロール①【どんどん動かす】

プログラミングロボット「クムクム」を自在に操る!モーターコントロール基礎完全ガイド

プログラミング教育の現場で注目を集める二足歩行ロボット「クムクム(Qumcum)」。スクラッチ(Scratch)を利用して直感的にプログラムが組めるこのロボットは、画面の中だけでなく、実際に物理的なモノが動く楽しさを教えてくれます。

今回は、クムクムの動作の基本中の基本である「モーターコントロール」について、公式チュートリアル動画「【スクラッチ チュートリアル】13 MOTORコントロール①【どんどん動かす】」の内容をベースに、その設定方法から注意点、そして応用へのステップまでを徹底解説します。これからロボットプログラミングを始める方や、授業での導入を検討されている方にとって、必須の知識となりますのでぜひ最後までお読みください。

動画の概要:モーター制御の第一歩

この動画では、クムクムに搭載されている7つのモーターを制御し、顔、腕、足を動かすための基本的なプログラミングフローを学習します。

ロボットを動かすための「初期化」の手順から始まり、特定の部位(顔)の角度指定、複数部位(腕や足)の同時動作、さらには動作スピードの調整方法まで、順を追って実演されています。特に重要なのは、物理的なロボット特有の「壊さないための安全設計」や「転倒防止」に関するノウハウが含まれている点です。

詳細解説:クムクムを動かすためのステップバイステップ

ここからは、動画内で解説されている具体的なプログラミング手順を詳しく見ていきましょう。

1. ロボットの初期化(セットアップ)

プログラミングを開始する際、最も重要なのが「初期状態の設定」です。ロボットが今どのような姿勢になっているか不明な状態でプログラムを開始すると、予期せぬ動きをして転倒したり、パーツが干渉したりする恐れがあります。

動画では以下の手順で安全なスタートを切っています。

モーター電源ON: まずロボットの筋肉であるモーターに電気を通します。

全モーターをまっすぐにする(90度): クムクムの基本姿勢である「直立不動」の状態にします。

「動かす」コマンド: 設定を反映させます。

この「姿勢をリセットする」という考え方は、ロボットプログラミングにおける基本作法と言えます。

2. 顔(首)のコントロールと角度の概念

クムクムのモーター制御において、角度の数値は以下のように設定されています。

90度: 正面(基本位置)

0度: 右方向

180度: 左方向

動画では、顔を0度(右)に向け、次に180度(左)に向けるプログラムを作成し、「繰り返しブロック」を使ってキョロキョロと左右を見る動作を作成しています。数値を変えるだけで直感的に向きを変えられる点がスクラッチの強みです。

3. 腕と足の同時動作(マルチタスク的な動き)

顔の動きに加えて、腕や足の動作を追加する方法が解説されています。 ロボットらしい複雑な動きを作るためには、複数のモーターを同時に制御する必要があります。

腕の動作: 左腕を180度(上)、右腕を0度(下)にするなど、左右非対称の動きも設定可能です。

足(太もも)の動作: 足の付け根部分のモーターも同様に制御します。

これらを「顔の動き」のブロックの間に組み込むことで、「右を向きながら万歳をする」「左を向きながら腕を下ろす」といった複合的なアクションが可能になります。

4. 動作速度(スピード)の調整

ロボットの表現力を高める重要な要素が「スピード」です。クムクムでは、動作にかける時間を**0.5秒(速い)から9秒(遅い)**の間で指定できます。

キビキビした動き: 0.5秒

ゆっくりした動作: 2秒以上

動画の後半では、顔は1.5秒かけてゆっくり動かし、腕は0.5秒ですばやく動かすといった「部位ごとの速度差」をつける実験も行われています。これにより、より人間らしい、あるいはコミカルな動きを演出することが可能になります。

重要な注意点:ロボットを壊さないために

画面上のスプライト(キャラクター)とは異なり、実機のロボットには物理的な制約があります。動画内で強調されていた重要な注意点は以下の2点です。

太ももモーターの可動域制限

プログラム上では「180度」という数値を入力することは可能ですが、物理的な構造上、太ももパーツが180度回転するとプラスチックパーツ同士が干渉し、破損する恐れがあります。

そのため、クムクムのシステム(ファームウェアやライブラリ)側で、安全装置として**「プラスマイナス30度程度」**しか動かないように制限がかけられています。ユーザーが誤って180度と入力しても、実際には壊れない範囲(例えば60度〜120度の範囲など)で止まるようになっています。 ※学習者は「なぜ180度と書いたのに真後ろまで足が回らないのか?」と疑問に思うかもしれませんが、これは「仕様(安全策)」であることを理解しておく必要があります。

足首モーターへの干渉リスク

今回のチュートリアルでは「足(太もも)」までは動かしていますが、「足首(左足・右足)」のモーターについては数値を変更しないように注意喚起されています。

足首の角度を安易に変えてしまうと、重心バランスが崩れ、ロボットが即座に転倒してしまうためです。初心者のうちは、足首の角度はデフォルト(まっすぐ)のまま固定し、上半身や太ももの動きで表現を行うのが安全です。

応用への道:この機能で何ができるか

今回の「モーターコントロール」をマスターすることで、以下のような応用が可能になります。

ダンスプログラム: 音楽に合わせて、リズムよく腕や首を動かすダンスロボットを作成できます。速度調整機能を活用すれば、スローな曲からアップテンポな曲まで対応可能です。

ジェスチャーゲーム: 「右を向いて旗を上げる」など、旗揚げゲームのようなインタラクティブな遊びを作成できます。

感情表現: ゆっくりうつむけば「悲しみ」、素早く万歳をすれば「喜び」など、動きの速度と角度の組み合わせで、ロボットに感情を持たせることができます。

まとめ

今回の動画は、クムクムを動かすための最も基礎的な、しかし最も重要な「モーター制御」の講義でした。

必ず初期化(まっすぐ)から始める。

角度は0〜180度で指定する(90度が中心)。

速度調整で表現の幅を広げる。

物理的な干渉や転倒リスクを考慮する。

これらを理解することで、あなたのクムクムは単なる機械から、意志を持って動くパートナーへと進化します。ぜひ、実際に手を動かして、オリジナルのモーションを作ってみてください。

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